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子供のいびきの原因と治し方

快眠の知識事項 この記事は約 6 分で読めます。

いびきというと中年のおじさんしかしないイメージがあると思いますが、子供の約1割が2~6歳のうちにいびきをかきます。特に身体が小さい子ほどいびきをかきやすいです。

これがうるさいだけなら「可愛らしい」で済むのですが、いびきは子供の睡眠を妨げ、脳の成長に悪影響を及ぼします。また肥満の原因にもなります。

とくにいびきが無呼吸症候群にまで悪化してしまったら、深刻な脳障害が残る場合もあります。子供の身体はとてももろいもので、ちょっとした症状に見えても意外とひどい場合があるので注意してあげてください。

この記事では意外と怖い子供のいびきについてご紹介します。

いびきはどうして出る?

一応いびきが出る仕組みについてお伝えします。いびきは息を吸うときに鳴る雑音のことで、気道に障害物があったり、気道が圧迫されていると鳴ります

次の動画のような「ア”-」というガラガラとした声を出せますか?これは喉を閉じたときに鳴る音です。

いびきはのどが圧迫されて鳴る音なので、まさにこの声と同じ原理です。

また唾の溜まったリコーダーを吹くと「ズズズズズ」と変な音がしますよね。これもいびきと同じ仕組みで雑音がしています。

大人の場合は脂肪や垂れ落ちた舌、子供の場合は鼻づまりや扁桃腺のせいで音がしますが、ともかく気道に障害物ができたときにいびきが鳴ります

そして気道を圧迫しすぎると、無呼吸症候群という睡眠時に数秒間呼吸が止まるという、脳へ障害を与えるような症状が出ることがあります。

 

子供のいびきの原因

子供のいびきの原因は、主に次の2つです。

1, 扁桃腺肥大化/アデノイド肥大化

扁桃腺とは、喉の入り口あたりに二つあるピーナッツみたいな形のものです。そしてアデノイドは「のどちんこ」を指します。

これらがウイルスなどで腫れて大きくなった状態を、肥大化と呼んでいます。

(出展:東京医科大学病院

このように肥大化した扁桃が喉の入り口を狭くしてしまうため、いびきをかくのです。

 

子供のいびきのほとんどは扁桃が肥大したことが原因です。特に4~6歳あたりの子は肥大化しやすいため、ご飯を食べづらいなどと言い出したら要注意。扁桃が肥大化しているかもしれません。

 

2, 鼻づまり

こちらは扁桃やアデノイドの肥大化に比べれば軽度で、改善は楽です。アレルギー性鼻炎か、花粉症か、風による一時的なものなのかわかりませんが、原因を改善してあげましょう。

ただし注意したいのは、鼻が詰まっているときは必然的に口呼吸になりますが、このときに口からウイルスやハウスダストを大量に吸い込むと、扁桃の肥大化につながるということです。

できるだけ小まめに掃除するとか、マスクをさせるなどの応急処置を行って、症状の悪化を防ぎましょう。

 

どんな子供のいびきが危険?

風邪や、極端な掃除不足による鼻づまりによるいびきなら、一時的なものなので問題ありません。早急に解決してあげてください。

ただし、その弊害として次のような症状が見られたら要注意です。

  • いびきをかいている
  • いびきの音が大きい(無呼吸症候群の可能性)
  • 口呼吸をしている
  • 以前より集中力や注意力が下がった
  • 落ち着けなくなった
  • 食が遅い
  • 食事に不快感を感じている
  • 寝相が悪い(呼吸が苦しいため)
  • 呼吸時に胸がへこむ
  • 普段眠そうにしている(子供では睡眠不足は珍しい)
  • おねしょが増えた

いびきをかいている時はほぼ確実に睡眠の質が落ちています。すると睡眠不足中の脳の機能が落ちるばかりか、子供の場合は脳の成長が遅れてしまいます

また人間は睡眠中にたくさんの成長ホルモンを分泌しますが、子供においては身長を伸ばしたりする必要があるので、大人よりも大量の成長ホルモンが分泌されます。

子供のいびきはまさしく、このような成長の機会を逃すことですので、本来よりも身体の発育が遅れたり、脳が遅れたりする恐れがあります。

上の動画が子供の無呼吸症候群です。

 

子供のいびきは何科で診てもらえるのか?

子供ですから小児科でも診てもらえますが、いびきを専門として診れる耳鼻咽喉科のほうが良いでしょう。

小児科は子供の病気全般を見る診療科ですが、そこで「いびきに詳しくないのにプライドが高い医師」に当たってしまったら大変です。

大事なお子さんのことですから、信頼できる医師に診せるようにしましょう。

 

子供のいびきの改善方法

子供の身体はまだ弱いので、自分でなんとかして失敗するよりも、早急に医師に診てもらったほうが良いでしょう。医師に診てもらう場合は、症状を判断しやすいようにいびきの様子を動画に撮っておくと効率的です。

病院では一般的に手術による治療と、薬による治療があります。

1, 手術による治療

子供のいびきの原因のほとんどは扁桃の肥大化なので、基本的には手術による治療が行われます。肥大した部分を切除することで、気道を広くしていびきを治します。

「子供に手術だなんて耐えられるの?」と心配になるのが親心だと思いますが、レーザーメスですぐに終わるので、普通は重大なことにはなりません。また全身麻酔をするので、痛みに泣き叫ぶこともありません。

次の動画が、扁桃切除の様子です。

通常、術後は1週間くらい入院します。

 

また切除の他にも、高周波電気で小さく固める治療もあります。こちらは日帰りが可能ですが、14歳以上である必要があります。

 

2, 薬による治療

軽度の場合や一時的な問題の場合は、抗生物質などを投与するだけで済む場合もあります。それで解決しなければ、手術することになります。

最近は「肥大したアデノイドは歳を取れば自然に小さくなるのだから取る必要はない」という考えで、抗生物質による応急処置のみをしておく病院もあります。

薬による治療が一番身体への負担が少ないと言えます。

 

3, 鼻づまりの解消

鼻づまりが原因とわかったならば、吸引などで鼻づまりを解消してくれるでしょう。

 

子供のいびきを予防するには?

子供のいびきの一番の原因は扁桃肥大ですが、扁桃肥大はウイルスによって引き起こされます。生まれてから間もないころは免疫がとても弱いので、ちょっとしたウイルスにも犯されてしまうのです。

これを防ぐには、よくないものが口に入らないようにすることが重要です。ハウスダスト、花粉、汚れた手での食事、あらゆるものが肥大化の原因となります。

 

ですから手洗いを徹底させ、外ではマスクをさせましょう。寝ているときも鼻が詰まると口呼吸になりますから、マスクをつけて寝させるのが安全です

幼いころに手術を受けさせるなんて怖いですし、できたら予防してあげたいですよね。

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