とうとう証明された!?睡眠学習は効果があるのか
睡眠学習という言葉を聞くようになったのは、スピ●ドラーニングという英語勉強CDが流行りだしたころでしょうか。
2014年の夏に、その胡散臭ささえ感じる睡眠学習について非常に興味深い発表がされました。
結論からいうと、睡眠学習は効果があるということがわかりました。
ただ、その学習にはをする場合のデメリットもあります。
方法だけでなくデメリットも含めて、睡眠学習についてご紹介したいと思います。
睡眠学習についての実験
スイスにあるチューリッヒ大学とフリブール大学で、睡眠学習について次のような実験が行われました。
- ドイツ語を日常的に使っている生徒60人を集め、実験に参加してもらう。
- 半分のグループには仮眠をとってもらい、ノンレム睡眠中に睡眠学習を行ってもらう。
- もう半分のグループには、寝ないでもらい、そのまま学習してもらう。
※なお、学習の方法は、テープの聞き流しによるオランダ語の単語の記憶である。
この実験の結果は、とても面白いものでした。
実験をはじめた4時間後に被験者たちは起こされ、学んだオランダ語の意味を問われたのですが…、
寝ている間にしかオランダ語を聞いたことがないのに、睡眠学習グループは答えることができたのです。対して起きていたグループは、睡眠学習グループよりも圧倒的に得点が低かったようです。
この実験により、「ノンレム睡眠中に、音声を聞くことによる暗記が可能」だということがわかりました。
スイス国立科学財団の生物学者であるビョーン・ラッシュ氏も、
この方法で記憶を固定する助けになると説明しています。
それにも関わらず、今回の実験はレム睡眠ではなくノンレム睡眠のときのテープを流し、記憶させています。これが成功したのが面白いところではあります。[/titled_box]
自宅でも睡眠学習は可能!
この実験により、自宅でも睡眠学習が可能だということがわかりました。
暗記物に関しては、睡眠中にテープを流しておくことで睡眠学習が可能のようです。しかも寝不足状態で勉強するよりも、効果が良かったらしいです。
英単語を覚えたいのなら、英単語帳付属のCDを、
会議で使えることわざを覚えたいのなら、そのような音声を自分で録音するのも良いでしょう。
睡眠時間で勉強できるなんて、なんとも画期的なことです。
[titled_box color=”white” title=”注意!”]睡眠学習が効果的なのは暗記物に限ります。考える問題はもちろん無理ですし、たまに商品を見ますが、寝ている間に~が上達!と歌っている商品には気を付けてください。 バストアップする睡眠学習というのが以前ありましたが、なかなかの衝撃を受けました。[/titled_box]
が、私は睡眠学習が有効であるとわかっていても、それを日常的に実践することはありません。
睡眠学習のデメリット
睡眠学習は寝ている間に記憶をインプットできる一方で、
余計な音によって睡眠の質を悪くしてしまいます。
あなたは、なんとなく眠れないからといって、テレビをつけっぱなしで寝たことはありませんか?
実際に試してみたらわかるかと思いますが、睡眠中に余計な音が聞こえると、人の眠りは妨げられてしまいます。
眠りが浅くなり、本来なら十分であろう時間眠っていたとしても、疲れが残ったような感覚になります。
そしてこのとき、人間の脳は十分な回復をすることができず、それと同時に老化が早まったり、頭の回転が鈍くなったり、記憶力が落ちたりといった弊害まで発生します。
人間にとって質の良い睡眠は必須ですから、必ずしも睡眠学習が得とは限らないのです。
ぐっすりと眠り、起きてから勉強をするほうが全体的には得かもしれません。
短期的には睡眠学習を試すのも良いかもしれませんが、寿命や健康、身体の成長のことを考えると、普段から睡眠学習をするのはやめたほうが良いでしょう。
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