睡眠サプリメントに入っている成分は?
快眠を得るために一番重要なことは、生活を変えることです。
朝はしっかりと日光を浴び、適度な運動をして、栄養バランスも考え、1日中快適に過ごし、さらに毎日同じくらいの時間に起きて、眠る。
そのようにすることが快眠への第一歩となります。ですが、それが大切だとわかっていても上手くいかないことってありますよね・・・。
そういうときに、睡眠サプリメントを使うのをおススメします。
ただ、睡眠サプリメントって化粧品と同じで、よくわからない成分が入っているけどあまり効果がない・・・。ということが多々あります。なので成分には注意する必要があります。
せっかく買ったサプリメントをムダにしないためにも、ここで紹介したような成分がちゃんと含まれているかどうか確認するようにしてください。
Contents
1.トリプトファン
トリプトファンは必須アミノ酸のひとつ。CMでも何度か耳にしたことがあるのではないですか?トリプトファンは分解されてセロトニンという脳内物質になります。
セロトニンは、興奮系のホルモンであるドーパミンやノルアドレナリンの分泌を調整してくれる、リラックス系のホルモンです。
眠るときには、脳がリラックスした状態でないと眠れないものです。頭の中が不安や怒り、興奮でいっぱいだと、人は眠れないのです。
トリプトファン(セロトニン)はこのような状態を改善して、脳をリラックスさせて、寝やすい状態を作ってくれます。
ちなみに、トリプトファンはセロトニンを経て、メラトニンへと合成されます。メラトニンは体内で自然に睡眠物質ですから、よりいっそう眠りにつきやすくなるのです!
トリプトファンの副作用
いくらリラックス系のセロトニンが作られるとはいえ、過剰摂取は禁物です。
セロトニンが増えすぎると「セロトニン症候群」という状態になって、めまいや頭痛、嘔吐感などを催し、死に至る場合もあります。
またこの状態ではセロトニン系に異常が起きるわけですから、セロトニンが調整しているドーパミンなどの興奮物質系まで異常が起こります。
そのため興奮がなくなって鬱病になったり、逆にイライラしっぱなしになってしまうこともあります。
使用法を守って過剰になるサプリメントはないはずですが、トリプトファンの1日の摂取量が6000mgを超えないようにしてください。
2.セロトニン
セロトニンは脳をリラックスさせてくれる、睡眠と関連の強い脳内物質です。
通常であれば、眠くなるときに分泌されるメラトニンに誘発されてセロトニンが分泌されますが、不眠の人はメラトニンが足りていないため、同時にセロトニンも減ってしまいます。
脳内でも自然に分泌されているものですが、摂取しても有効であることがわかっています。
セロトニンの効力で注目すべきなのは、ドーパミンやノルアドレナリンの濃度を調整する機能です。
これらはどちらも興奮系ホルモンと呼ばれるもので、ドーパミン快楽を伴う興奮を催し、ノルアドレナリンは不快を伴う興奮を催します。
悲しかったり、イライラしたりしたりして、夜眠れなかった経験はありませんか?セロトニンは、そんなときに気持ちを落ち着けてくれるのです。
セロトニンが不足したときの症状
セロトニンが不足すると、次のような症状が見られます。
- イライラする
- 他人に攻撃したくなる
- 落ち着いていられなくなる
- 被害妄想
- 依存症になりやすくなる
- 感情が高ぶりやすくなる
- 集中できなくなる
- 自分を制御できない
セロトニンが不足すると、社会に順応するのが難しくなってしまいます。
小さな子供の場合、大人よりもこの症状が見られやすくなります。
3.メラトニン
メラトニンは、私達のあたまの中でも作られている睡眠物質です。眠れなくて困っている方は、基本的にはこの分泌が上手くいっていません。
分泌させる方法は、朝日を浴びる。これだけです。すると約14~16時間後にメラトニンが分泌されます。
ですが、メラトニンの分泌量は歳を取るごとに減っていきますし、そもそも起きる時間の問題で日光を浴びられないこともあります。
そんなときに、メラトニンの摂取が役立ちます。
またメラトニンは眠気を催すだけでなく、他のいろいろなホルモンの分泌を誘発する効果もあります。
上で紹介したセロトニンもその内のひとつですし、身体を成長させたり傷を修復させたりする成長ホルモンをも分泌させます。
睡眠は大切と言われるゆえんは、ここにあったりもします。
ちなみに、食べ物からメラトニンを摂取することは基本的に無理です。
一応デンマークなどではナイトミルクというメラトニンの分泌量が多いミルクが売られているのですが、日本ではあまり売れず、すぐに販売終了してしまいました。
4.グリシン
グリシンは、睡眠のリズムを整えてくれることがわかっています。
私達は、寝ている間に身体が眠る「レム睡眠」と脳が眠る「ノンレム睡眠」を繰り返しているのですが、きちんと身体を休めるにはこのバランスを3:7くらいになるのが理想的です。
グリシンは、その割合やリズムを安定させてくれるのです。
http://report.ajinomoto-kenko.com/suimin/kaiketsu.html
また、私達の身体は眠っている間に体温が下がり、深く眠っているときほど体温が下がることがわかっています。(ちなみに、あかちゃんが眠るときに手足が暖かくなるのは、手足から熱を逃がしているからです。)
http://report.ajinomoto-kenko.com/suimin/kaiketsu.html
グリシン摂取によって、眠りつきを良くし、また眠りを深くすることができるのです。
5.テアニン
ややマニアックにはなってきますが、テアニンという成分も睡眠サプリメントに入っていることがあります。
テアニンはリラックス作用やストレスを緩和する力があるため、上手く寝付けないときに効果的です。
L-テアニンを使った実験で、L-テアニンを200mg含むサプリメントを使って寝つきがよくなるかという実験が行われたのですが、約10人に7人は寝つきに関する得点が高くなったのだそうです。
テアニンの副作用
テアニンはホルモン系ではないため、過剰摂取しても死に至ったりする報告はまだありません。
が、やはり過剰摂取よる副作用はあります。
- 早漏
- 下痢
- 不安感
- イライラ感
- 気持ちが落ちつかなくなる
イライラしたり、気持ちが落ち着かなくなったら眠りにつきにくくなってしまいます。やはり使用法を守ることが大事です。
まとめ
以上の5種類がよくサプリメントに含まれている成分です。
- トリプトファン
- セロトニン
- メラトニン
- グリシン
- テアニン
よくわからない謎の物質に騙されないためにも、この中の最低ひとつは入っているのかを確認するようにしてください。あるいは入っていないとしても、信用に足る製品なのか?をしっかり考えるようにしましょう!
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