人生損してる!?長時間睡眠になってしまう6つの原因
2010年に行われたNHKによる日本人の睡眠時間調査によると、日本人の平均睡眠時間は7時間だそうです。ただ、それは飽くまでも平均であって、ものすごく長い時間寝ている方々もいらっしゃいます。
そういった方々を、「長時間睡眠者」「ロングスリーパー」などと呼びますが、どうやら日本人の5~10パーセントが当てはまるようです。
私は職業柄もあって長時間睡眠で悩んでおられる方を何人も見てきましたが、皆さん口をそろえてこう言います。
「寝すぎて損した気分」「ちゃんと寝たのに身体がダルい」「眠そうに見えてやる気ないと思われるのが嫌」
長時間睡眠(ロングスリーパー)の方々は精神的に、肉体的に損してしまっているのです。あなたも同じようなことを思ったことはありませんか?
今回は、長時間睡眠になってしまう原因をご紹介していきます。あなたに当てはまる原因がないか確認してみてください。原因ありきの結果ですから、原因をなくすことで、意外と簡単に長時間睡眠が治るかもしれませんよ!
[titled_box color=”white” title=”睡眠時間と肥満の関係”]
(http://www.brainhealth.jp/suimin/risk/01.php より)
日本人の5~10%が、9時間以上眠る長時間睡眠に当たります。実は肥満と睡眠時間にこんな関係が…。[/titled_box]
Contents
1.睡眠の質が低い
まずは一番改善が簡単な原因から紹介します。睡眠の質が低いと脳の回復に時間がかかるため、長時間の睡眠が必要となります。
ただ、「睡眠の質」と言われてもしっくりこないかもしれませんね。
「睡眠の質」とは「眠りの深さ」のことであり、もっと詳しく言うと「ノノレム睡眠の深さ」のことを指します。
私たちは眠っている間、脳の眠りである「ノンレム睡眠」と、身体の眠りである「レム睡眠」を交互に繰り返しています。一度は聞いたことがありますよね。
長時間睡眠の方は、このうちのノンレム睡眠が浅いために寝すぎてしまいます。
問題はそれだけではありません。身体の睡眠であるレム睡眠の割合が大きすぎるのです。そのため脳がうまく休めないせいで長時間睡眠が必要となりますし、一方で身体は休みすぎたせいで、ダルさを感じるのです。
ちなみに、長時間睡眠の方は平均的な方よりも夢をよく見るそうですよ。夢はレム睡眠のときに脳が情報処理をしているおかげで見られるものです。ここからも長時間睡眠の方はレム睡眠の割合が多いということがわかりますね。
睡眠の質を上げるには?
睡眠の質を上げるには、きちんと朝日を浴びて、睡眠の質を下げないことが大事です。次のような悪い習慣があるなら無くすようにしましょう。
- 1.遅い時間にコンビニへ行く
- 2.カフェインを摂取しすぎる
- 3.冷たい水を飲む
- 4.お酒を飲む
- 5.夜中に食事する
- 6.激しい運動をする。
- 7.激しく歯磨きをする。
- 8.熱いお風呂に入る
- 9.寝る前に考えごとをする
- 10.スマホ(携帯電話)の画面を見る
関連記事:睡眠の質を下げるダメな10の習慣
基本的に、日中から眠りを意識した準備をすることと、脳をリラックスさせて寝やすい環境を整えることが大事です。
睡眠の質を上げる方法についてもっと詳しく知っておきたい方は、関連記事を参考にしてください。
私が見てきた中では、睡眠の質が問題だったケースが一番多いです。
2.加齢によるホルモンバランスの変化
歳をとるとホルモンバランスが変化して不安定になることはご存知だと思いますが、その変化のひとつとして、睡眠ホルモンである「メラトニン」の分泌量が減少します。
実は成人あたりからメラトニンの分泌量はどんどん減っているのですが、40代になったくらいを境目に急激に減ってしまうのです。
メラトニンが減ると睡眠が浅くなるため、睡眠時間は長くなってしまいます。
おじいさんやおばあさんって、とても早起きなイメージがありませんか?早起きして散歩している方がとても多いですよね。
実はそういった方々のほとんどは、単にアグレッシブな活動家というよりも、メラトニンの分泌量が減りすぎて、長時間寝ていられないのです。
昔はよく眠れていたのに、歳をとってから長時間睡眠(ロングスリーパー)になって方は、加齢によるものの可能性が高いです。・・・となると、いまの長時間睡眠は、寝れなくなってしまう前兆とも考えられます。
対策はサプリメント
身体の変化によってメラトニンが作れなくなるのは仕方のないことです。自然治癒は諦めて、外から必要な成分を取り入れましょう。
3.強いストレスを感じている
人は寝ている間に、新しい知識を昔の知識と繋げることで整理したり、嫌だった体験を過去のことにして乗り越えようとします。
感じるストレスが強ければ強いほど、乗り越えるのに時間がかかりますから、長時間睡眠になってしまうのです。
今あなたが「今どんな強いストレスを感じていますか?」と聞かれて思い当たるものがあるのなら、それが原因である可能性が高いです。
理想的な対策は、楽しむこと。
本当に理想の話ですが、睡眠にとって一番いい解決策は、ストレス源を好きになってしまうことです。
たとえばあなたが今仕事が忙しくてストレスを感じているのであれば、仕事の楽しいところを探して好きになります。すると、どんなに仕事をしても楽しいからストレスになりません。
ストレスのせいで長時間睡眠になることはもちろんありませんし、それどころか楽しい気持ちのおかげで睡眠の質が上がります。
たとえ楽しむことができなくとも、ストレス源がなくしさえすれば長時間睡眠は改善されるでしょう。
4.うつ病
うつ病になると、嫌なことが頭から離れず寝れなくなるといった印象をもっている方は多いでしょう。
ですが実は長時間睡眠の方のほうが多いのです。常に嫌な気持ち、暗い気持でいるわけですから、その記憶を乗り越えるのに必要な時間は計り知れません。
もし毎日のように精神的なストレス感じているのであれば、長時間睡眠の原因として「強いストレス」や「うつ病」を考えたほうが良いでしょう。
対策
睡眠のサイトですし、私自身うつ病の専門家ではないので対策をひとつひとつ書いていくわけにもいきませんが、少しでもあなたの手助けができればと思って書きます。
あなたにストレスを与える原因を排除しましょう。ストレス源から離れましょう。どこに行ってもストレスを感じるのであれば、同じような仲間で集まりましょう。あるいは自分と仲良くしてくれる仲間と集まりましょう。
また、時には薬に頼って気持ちを落ち着けるのも手段のひとつです。時間さえあれば乗り越えられることもあります。
5.過眠症になっている
睡眠は十分足りているのに過眠症という状態で長時間寝てしまうという場合も、レアケースではありますが、あります。
これは簡単に言うと、思い込みとか、身体についた習慣に近いものです。
実際によくある例ですと、「本当は7時間寝たおかげで身体も脳も本調子なのですが、子供のときの9時間睡眠が身体に根付いているせいで意地でも9時間寝てしまう」「子供のときに持った9時間寝ないと足りないという印象が残っているせいで、9時間寝寝てしまう」といったパターンがあります。
いくつか名前がついている症状もあるので、一応ご紹介しておきます。
ナルコレプシー
いきなり眠気に襲われて、10分程寝てしまう。睡眠時間が1時間に及ぶ「特発性過眠症」というものもある。
日本人に一番多い過眠症で、ナルコ(麻痺)プレシー(発作)の意味。この症状の人は、金縛り(夜中一時的に目覚めるも、身体が動かない)に合いやすいです。原因がまだハッキリとわかっていません。病院で診てもらう場合は、精神科が該当します。
6.遺伝による長時間睡眠(ロングスリーパー)
小さなときからずっと「長時間寝ないと元気が出ない」思っているのなら、遺伝による長時間睡眠の可能性があります。(単に「元気が出ない」と思い込んでいる可能性もありますが。)
ただ実際に遺伝により、必要な睡眠時間の長い短いは違ってきて、こればかりは変えようがありません。
ただ、もしご自分が長時間睡眠者(ロングスリーパー)だとしても、気を落とさないでください。
ロングスリーパーには、優秀な著名人がたくさんいます。
- アインシュタイン:10時間
- タイガーウッズ:10時間
- ミハエルシューマッハ:12時間
この記事の最初のほうで、ロングスリーパーはレム睡眠が長いとご紹介しましたが、レム睡眠の間に脳は知識を整理しています。
新しい知識によってできて神経細胞を古い神経細胞につなぎ合わせ、永久の知識とするのです。
ロングスリーパーの方はこの操作が多く行われるので、記憶力が良いですし、頭がスッキリ整理されますし、嫌なことがあっても比較的乗り越えやすいです。
ですので長時間バリバリ働く仕事よりも、頭を使う仕事が向いています。
自分がロングスリーパーだと分かっているのならば、その性質に合った仕事が選べると良いですね。それができれば、「いつも眠そうでやる気ないの?」なんて思われる心配もなくなりますよ。
まとめ
ここまで長時間睡眠の原因として、6つ紹介しました。
- 睡眠の質が低い
- 加齢によるホルモンバランスの変化
- 強いストレスを感じている
- うつ病
- 過眠症になっている
- 遺伝による長時間睡眠(ロングスリーパー)
残念ながら遺伝による長時間睡眠のために受け入れるしかない場合もありますが、それにしても特性を活かせれば強みになります。また、だいたいは睡眠の質の低さが問題です。
短く深く寝ることで、長い時間楽しく起きていられるようになると良いですね!
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