ナイトミルクとは?飲むだけ催眠のうれしいドリンク
世界には、白夜呼ばれる1日中光に包まれた地域があります。
私達の暮らしている日本のように、朝明るくなって、夜暗くなるわけではありません。
1日中、あるいは1日のほとんどが日光で照らされており、
その中で起き、仕事をし、夜眠っているのです。一日中昼なのに。
さて、人間は「朝日光を浴びて、脳の中で睡眠ホルモンが作られ、夜暗くなるとホルモンが分泌されて眠くなる」という体内リズムに従って生きるように作られています。
ですが白夜のある地域では、夜になっても睡眠ホルモンが分泌されないため、
深い眠りにつけないはずです。そのままでは慢性の睡眠不足になり身体を壊してしまいます。
そんな状況に置かれた人たちが考え付いた対策が、「ナイトミルク」を飲むことです。
この記事では、ナイトミルクについてご紹介したいと思います。
ナイトミルクとは?
ナイトミルクというのは、夜中の2時頃に絞った牛乳のことをいいます。
「そんな牛乳を飲んで何が変わるんじゃい!」と思ったかもしれませんが、
はい。見た目も味も変わりません。(私が飲んだ感覚としては)
ただ、決定的に変わることがあります。
睡眠ホルモンであるメラトニンの量が、圧倒的に変わってきます。
牛の身体では、私達の身体でも分泌されているのと同じ、
睡眠ホルモンのメラトニンが生成・分泌されています。
そしてそのメラトニンは牛の牛乳にまで含まれるのですが、
どうやら深夜2時に絞った牛乳を調べると、通常の4倍ほどの量が入っていたそうです。
そこで、社会福祉がトップクラスで発達している健康志向なフィンランドの人達は思いました。
「あ、これ飲めば眠れるんじゃね」
その予想は的中し、フィンランド中でナイトミルクが大流行しました。
ナイトミルクは欧米中に広まり、眠れないときのための飲み物として今でも飲まれています。
有名な作家であるイギリスのヴァージニアウルフさんも、眠れない夜はナイトミルクを飲んでぐっすりと眠っていたそうです。
[titled_box color=”white” title=”メラトニンについてもう少し詳しく!”]メラトニンは私達の身体で生成されている睡眠物質です。ただ何もしなくても分泌されるわけではありません。朝日光に浴びて、約14時間ほど時間を空けて、メラトニンで眠りたいときに真っ暗な環境にいる必要があります。(つまり、寝たいとき以外に暗いところにいるとメラトニンの無駄遣い)人間以外にもメラトニンが分泌されることがわかっており、ナイトミルクはそれを応用したものです。またメラトニンの分泌量は歳を取るほど減っていくため、歳を取って眠れなくなってきたら、外からメラトニンを入れる必要が出てくるでしょう。
よく眠れないと心や身体が病んできますから、とても重要な睡眠ホルモンといえます。[/titled_box]
日本にもナイトミルクが!?
約10年前くらいになりますが、日本でもナイトミルクが販売されていました。
大塚チルドという、大塚製薬と同じ系列の会社の製品「nemu[ネムー]」です。
あまり売れず、話に出ることもなく、販売終了になってしまいました…。
「生活リズムを整えます」と謳っていますが、それが重要なことだとは思われなかったようです。
日本では、眠るのはサボり、働くのが素晴らしいこと!という考えが横行しています。
たしかに働いて人のためになることは、素晴らしいことです。
ただ、よく働くためには、よい眠りが必要です。
人は眠りによって脳の充電をしているのですから、眠らなかったら働けるはずがありません。
そんな社会ですから、眠り系の商品ってあまり売れないんです。
それこそ買う人の多くは本当に眠れなくて困っている人や、睡眠障害が起きている方くらいで、
酷い場合だと健康な方が「気合が足りない!」「甘えるな!」なんて言ってしまったりします。
あなたのような健康志向の方って、かなり希少なんですよ?
眠りはとても気持ちが良いことですから、「快楽にかまけるのは悪い事だ!だから眠りは悪い!」という考えもあるようです。
修行僧のような考えを横行させてしまう日本の教育はとても優秀なのだなと感じました。
現状、ネットショップにおきましてもナイトミルクの販売は見つかりません。
もし今後ナイトミルクの販売を見つけましたら、こちらのページでご紹介いたします。
この記事をSNSでシェア