トリプトファンとセロトニンとメラトニンの関係!睡眠サプリの定番
睡眠サプリの入れ物や販売ページを見ていると、これらの成分をよく目にすると思います。
- トリプトファン
- セロトニン
- メラトニン
定番の3成分です。と、これだけ見ると別物なのかと思い勝ちですが、実はこれらには密接な関係があるのです!
どれも人間の体内にある成分ではありますが、それぞれどんな効果があり、どんな関係があるのでしょうか?
Contents
セロトニンがメラトニンに変わる!
セロトニンは、私達をリラックスさせてくれるリラックス系のホルモンです。
あまり聞きなれないかもしれませんが、有名なドーパミンやノルアドレナリンなどの興奮系のホルモンの分泌を調整してくれる重要なホルモンなのです。
これが十分に分泌されないと情緒が安定しなくなり、突然怒り出すような人になったり、鬱病になったりしていまします。
そんなセロトニンなのですが、これが睡眠ホルモンであるメラトニンの原料であることがわかりました。
メラトニンって?
メラトニンは、私達に眠気を催させる成分で、朝日を浴びてから14~16時間くらいで分泌されはじめます。
ただメラトニンの効果はそれだけではありません。メラトニンには、さまざまなホルモンの分泌を誘発させる効果があるのです。
だから、時に「ホルモンの指揮者」なんてシャレた呼び方をされることもあります。
そして、誘発されるホルモンのひとつにセロトニンがあります。
[titled_box color=”white” title=”メラトニンは医療現場でも使われてる!”]メラトニンの効果は広く知れており、不眠症や時差ぼけの治療など睡眠障害関係に使われるほか、最近では不妊治療にも使われています。[/titled_box]メラトニンがセロトニンの分泌を誘発する!
さきほどセロトニンがメラトニンの原料であることをお伝えしましたが、その一方で、メラトニンがセロトニンを分泌させるのです。
メラトニンがあればセロトニンが分泌され、セロトニンがあればメラトニンが作られる。面白い仕組みですね。
東海大学医学部の久保先生によると、日中はセロトニンとしてドーパミンなどの調整をして、眠る頃にはセロトニンからメラトニンが作られ、眠りを催すということです。
これは人間が大昔から続けてきたサーカディアンリズムという生活リズムによってできたものであって、意図して変えられるものではありません。
ですから、朝起きて夜寝るというパターンをするほうが、眠りにも良いですし、その結果健康や長寿にも良いのです。
もしかしたらあなたは、「セロトニンからメラトニンができて、メラトニンからセロトニンができる・・・。じゃあ最初はどこなの?」と思ったかもしれませんね。
次はその疑問にお答えします!
セロトニンはトリプトファンから作られる!
トリプトファンという必須アミノ酸からセロトニンが作られるのです。
セロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンから5-ヒドロキシトリプトファンを経てセロトニンになる。 人体内には約10mg存在し、消化管粘膜に90%、血小板中に8%、脳内の中枢神経系に2%存在する。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/セロトニン)
ですから、しっかりと朝日を浴びて、夜は快眠状態で眠ることも大事なのですが、そもそもトリプトラファンを日頃から摂取しておかないと、ぐっすり眠ることはできないわけです。
トリプトファンのサプリがあり流行っておりますが、食事から摂取することも可能です。
トリプトファンが豊富に含まれている食材
トリプトファンは、次のような食材にたくさん含まれています。
(※含有量は100gあたり)
- うどん 70mg
- 中華麺 100mg
- パスタ 130mg
- そば 110mg
- 白米 35mg
- 里芋 30mg
- 大豆 530mg
- 油揚げ 270mg
- 納豆 250mg
- あずき 220mg
- インゲン 220mg
- ごま 370mg
- カシューナッツ 360mg
- ヒマワリの種 300mg
- ピスタチオ 270mg
- 落花生 260mg
- くるみ 200mg
- アーモンド 200mg
- すじこ 350mg
- かつお 300mg
- まぐろ 300mg
- あじ 230mg
- いわし 220mg
- キス 220mg
- ウニ 200mg
- さざえ 140mg
- いか 140mg
- 牛肉 200mg
- 豚肉 240mg
- 鶏肉 220mg
- 鶏卵 170mg
- チーズ 200mg
- 牛乳 40mg
高タンパクの食材にトリプトファンが多く含まれていることがわかりますね。米などにもそれなりに含まれているため、適量くらいなら通常の食事でも摂取することができそうです。
どのくらい摂取するのが良いの?(1日あたり)
摂取量は大人の場合、体重×2mgが理想的です。ですから体重50kgの場合、50×2で100mgですね。
子供の場合は、体重×1mgです。体重25kgであれば、25×1で25mg。
ただ目的がある場合は別で、うつ患者には約1300mg、肥満患者には約300mg、不眠症患者には300~600mgと、適量よりも多くが推奨されます。(1日あたり)
また、6000mg以上摂取すると、肝臓が硬化したり、その機能が低下したりする恐れがありますので、くれぐれも気をつけてください。
通常の食事では到底摂取できない量なのですが、サプリを飲みすぎると6000mgに達してしまうかもしれません。
ただし、しっかりと朝昼夜食べないと、十分な量を摂取できないかもしれません。朝ご飯を抜いてしまう方は多いですが、トリプトファンの摂取量や生活リズムを考えると、やはり朝ごはんは食べたほうが健康的です。
これからは、トリプトファンを意識した生活をしてみてください!それによってよりいっそう快眠を追及できるはずです。
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