人はなぜ夢を見るのか?意外な理由
好きだけど手が届かない人とデートできたり、
大事な人が銃で撃たれてしまったり、
友達と話していたはずなのに、相手がいつのまに先生に変わっていたり、
お出かけにいくのに、車じゃなくてジェットコースターで向かっていたり。
そんな奇想天外な体験をさせてくれるのが夢ですが、
はたしてどうして夢を見るのでしょうか?
あなたも今までに、楽しい夢、何でもアリな変わった夢、
嫌な夢などいろいろな夢を見てきたと思います。
でも、目の前でそのことが起こっているわけではないのに映像を見られるなんて不思議ではありませんか?
ここではどうして夢を見るのか、そしてどうして夢を見るときと見ないときがあるのかについてもご紹介したいと思います。
フロイトの言う夢
フロイトは、夢を「願望充足」と言いました。
これはそれなりに多くの人が支持している説で、その人が心の奥底で「そうありたい」と思っていることを、夢が再現するのだという説です。この説ゆえに、夢占いというものが流行っているわけです。
(ただ、彼は嫌な夢でさえもその人の願望なのだと言っています。が、そんなことはありませんよね。)
まぁ実際に夢の中で願いがかなうことはあり得ますし、体験した人もいるでしょうから間違いではありません。私も体験したことがあります。
ただこの説明だと、夢について十分な説明とはいえません。
最近の脳科学では、さらに詳しいことがわかっているのです!
人が夢を見るとき、脳はこう動く!
私たちが夢で見られる映像は、その日のできごとは近いことは合っても、同じではありませんよね。登場人物が同じで、場所が違ったりと、どこか絶対におかしくなっています。
なぜそのようなことになるのかが、最近の脳科学でわかりました。
人は眠っている間に、その日のできごとを思いだし、再生します。
そしてそれらを記憶するために、新しい神経回路を作り、
もともとあった神経回路にでたらめにつなげるのです。
毎日毎日、睡眠中に新しい経路を作っては、過去にできた記憶経路に”でたらめに”つなぎ合わせる。
そうやってどんどん記憶の経路を増やしていくのです。このようにして、思い出は作られていきます。
記憶がたまによくわからない映像になるのは、記憶の経路がでたらめにつながっているからこそだったのです!!
記憶の経路はなぜ無限に増える?
ここで、もしかしたらあなたには、こんな疑問が浮かんだかもしれませんね。
「そんなに回路を作りまくったら、記憶だらけが頭がパンクするはずじゃない?」
そのように思うのも無理ありません。人間の脳ってそこまで大きくはありませんしね。
なのになぜ経路を作り続けることができるのかというと、
使われていない記憶経路は、どんどん細くなっていくからです。
経路は使われないとどんどん細くなります。つまりその出来事を思い出しにくくなります。
逆に経路を使えば使うほど、どんどん太くなります。毎日思い出すくらいの記憶になっていくわけです。
夢を見ないことがあるのはなぜか?
この問題についてはすべてがわかったわけではないですが、
人間の脳がどのような動きをしているときに夢を見て、どのようなときに夢を見ないのかはわかっています。
人間の眠りには、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があるということを、一度は聞いたことがあるかと思います。
簡単に説明すると、レム睡眠が身体が眠っていて、脳が活動している状態のこと。そしてノンレム睡眠が、脳が眠っていて身体が眠っている状態のことです。
このうちの、レム睡眠のときに脳がフル回転をして記憶の経路を作るのですが、この作業中に眠りが覚め、記憶の経路作りが中断されたときに夢が記憶に残るのだそうです。
つまり、人間は記憶にないもっと多くの夢を見ているということになるのです。
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