ギャバは睡眠に良いのか否か?チョコで有名なあの成分!
以前グリコから「GABA」というチョコレートが発売して、一時期大人気になっていることがありました。覚えているでしょうか?あの製品は「ストレス社会に打ち勝つ」というキャッチフレーズを打ち出しているだけあって、バリバリ働くサリラーマンや夜遅くまで看護士さんが、まるで常用薬のように食べていたものです。
チョコレートの「GABA」はGABAという成分を含んでおり、「ストレスを軽減してリラックスさせる」という話でした。
スムーズに寝付くためには、脳を興奮を収めてリラックスすることが重要ですから、GABAという成分の効果が本当ならば睡眠に役立つと言えます。
しかしGABAについて胡散臭いと感じる方もいるそうなので、この記事では睡眠・快眠視点でGABAについて、実際のところどうなのかをご紹介しようと思います。
※今後「GABA」と記した場合、製品のGABAではなく成分(アミノ酸)のGABAを指します。
Contents
そもそもGABAって何?
GABAというのは、脳や脊髄に入っているアミノ酸の一種です。
GABAって名前がアミノ酸っぽくないと感じるでしょうが、実はこの名前は省略形です。正式には「Gamma Amino Butyric Acid」(ガンマアミノ酸)で、頭文字をとってGABAと呼んでいます。
お菓子だと思っている人が多いですが、実は医薬品としても認められているすごい成分なのです。
GABAってストレスに効くの?
結論から言いますと、GABAは精神安定効果によりストレスを落ち着けるのに良いとされています。
脳内では「グルタミン酸」という興奮系の物質と、「GABA」というリラックス系の物質がバランスを取り合っています。グルタミン酸がGABAよりも強くなればイライラしだしたり怒りっぽくなります。GABAがグルタミン酸よりも強くなれば、精神が安定してリラックスできます。
なぜ仕事で忙しいと焦燥感に駆られたり、イライラしてしまうのかといいますと、ストレスがかかるほどGABAが減っていくからです。リラックスを維持するためにGABAがどんどん使われるのでグルタミン酸が強くなり、イライラするのです。
仕事が忙しくて疲れているのに、仕事の焦りややる気のようなものが残っていて眠れないという方は、まさにGABAが減っている可能性があります。脳が興奮していて眠れないのです。
布団に入ったとたんに「思えばあいつ本当にウザかったな…!!!!」(イライラしはじめる)なんて経験をよくする方は、GABAが足りていないかもしれません。
イライラする自分に悩んでいてリラックスしたいという方は、GABAをの補給を考えてみてください。
特に興奮やイライラで眠れないという人。そういった方は通常の人よりもGABAが約40パーセント足りていないそうですよ。
なぜGABAは睡眠に良いのか?
リラックス効果によりGABAによって寝やすくなるということはわかっていただけたかと思いますが、GABAと睡眠の関係について面白いデータが発表されていますのでご覧ください。
(ギャバ・ストレス研究センター http://www.gabastress.jp/effect/page07.html)
ギャバストレス研究センターのデータは、GABAを摂取したときとしないときの睡眠時の体温を比べて、GABA摂取時にどう変化するのを確かめました。その結果、GABAを摂ったときには、体温が下がるのが早いということがわかりました。
人は眠るときに体温が下がります。そして体温が低いほど眠りの質が良い”深い眠り”になることがわかっています。(質問を受けたことがあるのですが、「凍死するほど寒いと良く眠れる」なんてことはないので要注意!違う意味で眠ってしまうのでダメですよ!)
つまりGABAにより睡眠時の体温を下げることにより、より深い眠りが手に入るということです。
(ギャバ・ストレス研究センター http://www.gabastress.jp/effect/page07.html)
また同センターによると、GABA摂取時は通常時に比べて眠りにつくのが早くなるそうです。こちらはGABAのリラックス効果によるものです。快眠を意識して生活したとしてもなかなか眠れないことはあるものですから、ありがあたい効能です。
GABAのその他の効果
GABAは睡眠以外にも幅広い効果を持っています。医療においては睡眠よりも血圧関係の治療で使われることが多いそうです。
- 血圧を低下させる(ただし高血圧にのみ効果ありという情報もあります。)
- 中性脂肪を抑制する。
- 肝臓を強くする
- 腎臓を強くする
- リラックス効果
- 寝つきが早くなる
- 快眠効果
GABAを食べ物から摂取するには
GABAは食べ物からもある程度は摂取できます。下の表は食品100gあたりのGABA含有量(mg)の目安です。
<野菜類>
トマト 62.6
ジャガイモ 35
茄子(なす) 20
南瓜(かぼちゃ) 9.7
カブ 8.2
キャベツ 8.2
椎茸(しいたけ) 8
胡瓜(きゅうり) 7.2
枝豆 6.4
人参(にんじん) 6.2
大根 5.5
ピーマン 4.4
インゲン豆 4.3
緋(ひ)のカブラ 3.9
シシトウ 2.4
小松菜(こまつな) 2.2
レタス 1.9
チンゲンサイ 1.8
玉葱(たまねぎ) 1.4
ほうれん草 1.3
白菜 1
大根菜 0.5<果物類>
温州みかん(貯蔵) 28.9
葡萄(ぶどう) 23.2
温州(うんしゅう)みかん 17.5
ニューサマ 14.7
柚子(ゆず) 12.4
甘夏みかん 12.1
ネーブル 11.5
イヨカン 10
愛宕(あたご)柿 9
ビワ 8
ハッサク 5.5
キウイ 3.3
ポンカン 2.3
桃 1.7
富有(ふゆう)柿 1.5
イチジク 1
梨 0.1<穀類>
白米 1
胚芽米
玄米
発芽玄米 10(http://www.datumousyou.com/hairnutrient/aminoacid/gaba/gaba-food.html より)
ただし睡眠効果やストレス対策効果を得たいのであれば、200~400mgくらい摂取する必要があります。この量を食事だけで摂取するのは難しいでしょう。ですのでサプリメントなどによる摂取をおススメします。
GABAを外から摂り入れるなら
GABAを食品から摂りいれるのは難しいので、摂取したいのであればサプリメントから摂るのをおススメします。世界的に有名な大手通販サイトで評判の良いものだけを集めましたので参考にしてください。
Now Foodsのギャバ
サプリメントの定番NowFoodsのギャバです。粒タイプで1粒あたり750mgなので、1日1粒で十分。2粒たべたらあっという間に要注意ラインの1000mgを超えてしまいます。アメリカの会社なだけあって、一粒が大きいです。
飲んだあとに舌や顔にピリピリとした感覚がする方がいらっしゃいますが、レビューによるとこれは血行がよくなった結果だそうです。
>>NowFoodsのギャバ GABA 750mgの詳細を確認する。
マルマンのGABA100 75粒
1粒あたり20mgで1日の目安は5粒ですから、1日あたり20×5=100mg。睡眠狙いの目安としてはギリギリのラインです。
75粒なので15日間利用できることになりますね。一緒に含まれているビタミンBのおかげで通常よりもGABAが代謝しやすくなります。
マルマンのGABA (ギャバ)100 75粒の詳細を確認する。
DHCのGABA30日分
1粒あたりGABAが200mg含まれているため、睡眠狙いの最低含有ラインはクリアしています。有名なDHCなだけに安心感があるのも良いですね。
GABAの他にもカルシウム、亜鉛、セレンなども含まれています。
グリコのメンタルバランスチョコレートGABA
サプリメントではありませんが、一時期大流行したチョコレートGABAです。100gあたりGABA280mgなので、50gでGABA140mg。睡眠用としての最低ライン100mgなのでクリアしています。意外にもサプリメントと同じくらいGABAが入っているチョコレートです。
メンタルバランスチョコレートGABA<ミルク> 51g×10袋(Amazon)<ミルク>スタンドパウチ 51g×10袋
(在庫なし:注文しておくと入荷され次第メールが届きます。)
GABA摂取のタイミング
睡眠のためにGABAを摂る場合には、寝たい時間の30分前に摂るようにしましょう。なぜかというと、GABAの効果時間は2時間ととても短いからです。(※GABAは成分名を指します。)
睡眠時間の効果が目的であればこのタイミングを守る必要はないのですが、睡眠効果目的の場合はくれぐれも注意しましょう。
ただし、トリプトファンやグリシンと同じでおなかがいっぱいだと上手く脳に行き届きませんので、食事前後1時間は避けたほうが良いでしょう。
GABAの摂りすぎには要注意!
睡眠効果やストレス対策効果を得たいのであれば、100~400mgくらい摂取する必要があります。これは食事だけで摂るのは難しいくらい多い量です。
ですが、だからといって摂りすぎるのも危険。1000mg以上摂取すると動機や息切れなどが発症する恐れがあります。
輸入品のGABAサプリメントには、推奨の使用料が異様に高い物もあります。たとえば1粒あたり600mgのサプリメント。間違えて2粒食べてしまったら、それだけで簡単に1000mgを超えてしまいます。国産では見たことがありませんが、輸入品にはチラホラ見られますので注意してください。
サプリ系を使うときに依存性が気になる方は多いかと思いますが、飲み続けることによる依存性は報告されていません。
GABAは一度不足すると不快・不眠のサイクルに…。
この記事の冒頭で、GABAが不足すると興奮して眠りにつきやすくなるとお伝えしたと思いますが…実は、GABAが体内で作られるのは睡眠時なのです。
ですからもしGABAで不足で寝れなかったとすると、眠れなかったためにさらにGABAが減少します。そして翌日はGABAがさらに少ないわけですからもちろん眠れず、その翌日はといえばさらにGABAが少ないので…。
このように、GABAが一度不足すると最悪のサイクルに陥ってしまいます。一度陥るとなかなか自然には回復できないため、サプリメントを使用するなど外部からの摂取が必要となります。
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